1:鍼治療のメカニズム
鍼で身体を刺激すると、中枢神経内にモルヒネの様な役割を持ったホルモンが放出されます。
この物質(内因性オピオイド)が痛みを抑え、また痛みを脳に伝える神経経路をブロックします(ゲートコントロール理論)。
そして、脳と脊髄からの痛み抑制をダブルブロックすることにより、痛みを緩和させます。
鍼灸が痛みを緩和する効果が高いのも、このメカニズムが働くからです。
また、鍼を刺入した部位の神経を刺激して血行を促進し、痛みの原因となる物質を老廃物として筋肉中から押し出してくれます。
そじて、鍼を刺すことにより皮膚や筋肉に小さな傷を作り、その傷の修復過程で様々な効果をもたらします。
 最近の研究では、免疫系や内分泌系への効果も期待 されて、さまざまな研究が進んでいます。鍼灸による 免疫力の向上、アンチエイジングなど、より幅広い効果が期待されております。

電気鍼

電気鍼


2:EAT:鍼通電療法( Electric Acupuncture Therapy)
パルス療法とも言い、体内に刺入した鍼を電極として、低周波を通電する鍼治療法である。
当治療院で行うEATは、コリや痛みが出現している患部を直接鍼で刺激することができ、上記鍼の作用に加え、鍼通電療法では
①神経に作用し痛みの伝達をブロックさせる(ゲートコントロール理論)
②筋肉などの軟部組織を電気刺激により収縮・弛緩させ血流を改善させ老廃物を筋肉中より押し流し血液に乗せ体内で分解させる

ことを目的としております。
①は主に急性期の時期に行い、筋肉を収縮させることなく神経に作用し痛みの伝達を抑制させる
②は慢性的なものや亜急性期等で筋収縮させても問題の無い時期に適用します。

3:慢性痛のメカニズム
慢性痛の痛みの悪循環図
簡単に説明すると
運動を行ったり、同じ作業や同じ姿勢で筋肉を酷使したりすることでその筋肉の
①筋肉の緊張・血管収縮
②血行不良
③発痛物質生成
④痛みの出現

慢性痛は、ヘルニアなどの疾患や使いすぎや自己回復能力の低下により、一晩寝たり、少し休んだだけでは改善されずに、この①~④が繰り返される(筋疲労の悪循環・負の悪循環)ことにより慢性筋疲労や慢性痛に陥ります。
そこで、この筋疲労の悪循環を取り除くためには、鍼治療で痛みの伝達をブロックしたり・マッサージで血流を改善させ、筋柔軟性を出したり筋代謝を向上させながら、筋疲労の悪循環を遮断させるよう治療を行っていきます。
慢性痛は長い時間をかけ筋肉が緊張し血流が悪くなることで発痛物質が生成され痛みが出現してきます。
なので、痛みが出現しないようになるにはそれなりに時間が必要です。しっかりとした治療を行っていけば必ず痛みの出ない状態に回復していきます。

WHOにおける健康の定義
健康とは、完全に、身体、精神、及び社会的によい(安寧な)状態であることを意味し、単に病気ではないとか、虚弱でないということではない
と、されております。

お身体のためにも、しっかりとした治療を行い、慢性痛を取り除いていきましょう。

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